五等分の花嫁・上杉風太郎の解・中野四葉の壊
はい。BEEBです。
10/1「壊」の字のつもりが「懐」になっていました。
お恥ずかしい…修正してあると思います。
まず初めに。
先週に「上杉風太郎の解1」を上げております。
その続きになりますので、初見の方は
こちらから先に見ていただくといいかと思います。
最初三部作という形で
で用意していたんですが、並べるのと
三つ分けるとややこしいんで一個にまとめました。
タイトルでネタバレですが、
まぁいいんじゃないでしょうか。
それでは、始めましょう。
よろしくお願いします。
まず前回解1で、私は、
風太郎には選ぶための理由が欠けています。
だから素直に選べない。答えが出せない。
だが、答えを出さないわけにはいかない。
姉妹達が争い出したりするのは嫌だから。
皆を振り回すわけにはいかない。
と書いております。
理由が無いから選べない。
理由があったらどうなんでしょうか。
それこそ、「大きな理由」があって、
その理由のアドバンテージ部分だけで
選ぶことが可能になるほどの理由があるとするなら。
理由、意味をつけるなら、
中野四葉。
五等分の花嫁の物語の中でのカギとなる重要人物。
言わずと知れた過去に京都で会った子、ですね。
ー現状ー
風太郎は誰かを選ぶことが出来ない。
選ぶための理由が無いから選べない。
そこに京都で会ったのが四葉ということがわかったのなら…
四葉を選んで五等分の花嫁は終了です。
まぁそうですね。皆さんお察しのとおり。
んな簡単じゃないわけで。
「麗奈、お前には感謝している」 しかし、
今は五姉妹との関係こそが、風太郎にとっての特別。
過去よりも現在の方が大切。
この後、感謝の言葉を麗奈に告げています。
四葉は過去に京都で会った子と
わかったとしても、
それだけでは選ぶ理由にはならない。
「全員が特別に決まっている」
風太郎から見た五人は特別です。
四葉は四人の姉妹が特別で、
皆のために生きると誓っています。
そして風太郎を想う自分の気持ちを消し、
姉妹の事を優先させるように。
そう、
ハッキリ言って度が過ぎている。
姉妹を優先させ、自分のことは考えないやり方。
そして同じところに収束していくわけですね。
風太郎は選ぶ事、答えを出す事に悩み、
四葉は皆が幸せになる事を悩み。
共に全てを得ることはおこがましい。
確かに、全てこなすのは無理があります。
だから選ぶのですね。最善の選択だったり。
自分の大切な姉妹だったり。
風太郎は自分の事、自分はどうしたいのか、
自分の気持ちが入っていない、
姉妹の為に最善の方法を選択しようとしています。
競い合い、奪い合う事も無い、最善の選択。
四葉も自分の気持ちは消して、
姉妹の為に生きるとしています。
姉妹が幸せになるように願いながら。
根本的には同じなんでしょう。
特別な誰かのために考え悩む。
似たもの同士ですね。
誰かに必要とされる人間になる。
それは自分の事をないがしろにして、
その上で得たとしても、
幸せと呼べるものでは無いでしょう。
皆で作り笑いをする、くだらない世界です。
完璧な答えなんてない、
私は簡単に書きましたが、
当の本人たちは、それでも答えを
探しているのかもしれませんね。
自分が傷つき苦悩しても、
自分の理想に少しでも近づける…
そういう感覚なのでしょうか。
あれこれ考えるより、
思うがままにやってみる。
…その前に自分を許すことが
必要なのかもしれません。
風太郎は修学旅行で姉妹が争ってしまったことに、後悔しているのでしょう。争いを防げなかったこと。事前にわからなかったこと。
四葉は転校することに、姉妹を巻き込んでしまったこと。自分の事を中心に考えてしまったせいで、姉妹に迷惑をかけてしまったこと。
自分を許せずに、飛べないでいる。
大きな枷となっている鎖。
この思考、鎖の枷のせいで
飛べないでいるんでしょう。
中野四葉。
四葉と言えば。
『ブランコ』
作中にも何度か出てますよね。
ブランコ自体が大きな枷になっている。
自分の気持ちを確認しながら、
その気持ちを吐露する四葉。
自分に言い聞かせているんでしょう。
ため込んでばかりじゃ負担が大きく、
こうやって整理して吐露するとこで、
バランスを取るんでしょう。
この四葉の口調。
演技じみてる口調が、四葉本人が
言っている感じがしません。
これだけでもう、自分に嘘ついて、気持ち抑えてる反動が出ていると思います。そしてこのスタンスをずっと続けている。このままじゃ四葉自身が壊れてしまいそうです。
そして抱えてる気持ちは…
ずっとずっと大きいもので。
風太郎本人がいないところでの、
淡く切なく、苦い告白。
そして誰にも届くことのない、
四葉の気持ち。戒めであるこの枷、
このブランコに自分の気持ちを
縛り付けてあるのでしょう。
しかしこのブランコ、
壊れかけています。
おそらく今後、ブランコの鎖が壊れる時が、
四葉の気持ちが解放される時なのかもしれません。
そしてブランコに乗りながら、
自分の気持ちを押し殺してきた四葉。
それをわかってた一花が
四葉を自由にさせようとします。
ブランコに乗りながら言うのがまた。
何とも言えません。
そして四葉は今、原作では迷っています。
いや、以前からずっとずっと
迷ってるのかもしれません。
四葉の『お手本』
過去の話では、何度か「お手本」出てますね。
負けず嫌いの風太郎。
この景色、
当たり前にある家庭の灯り
一つ一つに向かって
飛ぶ
自分のために飛べないのなら、
一緒に飛べる誰かがいるのなら、
同じ悩みを抱える誰かがいるのなら、
その人のために飛べるんじゃないでしょうか?
その人のために自分が飛んで
お手本になればいいんです。
私はそういうのも
悪くはないと思います。
終了です。
良ければ解3と見ていただくと、
ちょっと楽しくなる…
かもしれません。